2031年に横浜に新テーマパークが開業することが発表されました。
名前は「KAMISEYA PARK」(仮名)で、日本のアニメやゲームをテーマにした、ディズニー規模の巨大テーマパークになるようです。
SNSでは期待のコメントが多数投稿されていましたが、その中に「横浜ドリームランドの二の舞になるのでは?」というコメントがちらほら見受けられました。
横浜ドリームランドとは、昔横浜にあったテーマパークで、今は廃業しているようです。
この記事では、横浜ドリームランドはなぜ潰れてしまったのか?なぜKAMISEYA PARKと比較されるのか、共通点などを徹底分析してみました。
横浜ドリームランドはなぜ潰れた?今は野毛にあるって本当?
横浜ドリームランドは、かつて横浜市戸塚区にあった大型テーマパークです。
奈良ドリームランドの姉妹園として、1964年にオープンしました。
しかし、2002年に惜しまれつつも閉園してしまいます。
なぜ潰れてしまったのか、原因や経緯を調査してみました。
横浜ドリームランドの特徴
横浜ドリームランドはどんなテーマパークだったのか、その特徴をまとめてみました。
- (日本初の)一回転コースターがあった
- ゴンドラが揺れる観覧車があった
- ヘイヘイおじさんがいた
- 五重塔をイメージしたホテルがあった
- プールやスケート場があった
横浜ドリームランドは、1964年に画期的なテーマパークとしてオープン!
日本のディズニーランドを目指して作られたので、日本初の一回転コースターや世界一の大きさを誇る観覧車など、最新技術が投入されました。
黄色の衣装で、学園天国を歌いながら乗り物を操作する従業員「ヘイヘイおじさん」も名物に。
テーマパークには、夏はプール、冬はスケート場、敷地内に五重塔をイメージしたホテルがあるなど、乗り物以外の施設もとても充実していました。
閉園の原因はアクセスの悪さ
閉園の一番の原因はアクセスの悪さでした。
横浜ドリームランドへ行くには、車がなければ、大船駅から15分程度路線バスに乗る必要がありました。
開園翌年には、大船駅から園までを結ぶ“ドリームランドモノレール”が開通。
駅から8分でドリームランドに着くことができるようになりました。
しかし、開通翌年には設計上の欠陥が発覚し運休、再びバスでの移動を余儀なくされました。
また、周辺の開発が進み、交通量が増えたことから、ドリームランド周辺で大渋滞が起こることに。
バスを使っても、自家用車を使ってもこの渋滞は避けることができず、大船駅から1時間以上かかることも。
また、創業者逝去により、1998年にはダイエーの傘下に入りますが、バブル崩壊後にはダイエー自体の経営不振の影響も受けてしまいます。
更にディズニーランド、八景島シーパラダイス、よこはまコスモワールドなど、ドリームランドを脅かす競合も次々と現れ、2002年に横浜ドリームランドは37年半の歴史に幕を閉じることになりました。
今は野毛にあるって本当?
コロナ渦の2021年10月に、横浜の野毛で「横浜ドリームランド」が復活しました。
業態はテーマパークではなく、8店舗の飲食店が集まる横丁です。
肉バルや沖縄料理、焼き鳥やラーメン屋が入っていて、飲み歩くには絶好の場所。
店内マップには横浜ドリームランドのキャラクターである、ドリちゃんとランちゃんが印字されているので、意図的にかつてあったテーマパークと同じ名前にしたようです。
運営するのは、居酒屋「はなたれ」など横浜・都内に20店舗以上の飲食店を持つ(株)FirstDrop=神奈川区。野毛一番街・五番街に続き同社3つ目の横丁出店にあたり、代表の平尾謙太郎さんは「『自分と同年代の40〜50代が懐かしく思う名前ってなんだろう』と考えた時、ふと小さい頃家族と行ったドリームランドが浮かびました」と名付けの経緯を話す。
引用:タウンニュース
テーマパークとは全くの別物ですが、ドリームランド世代の方々にとっては、昔懐かしい憩いの場となっているようです。
横浜ドリームランドとKAMISEYA PARKの共通点3つを徹底分析!
では、なぜKAMISEYA PARKは横浜ドリームランドと比較されるのでしょうか。
「横浜ドリームランドの二の舞」という言葉からもわかるように、決していい意味で比較されているわけではありません。
二つのテーマパークの共通点は3つあります。
それでは詳しく見ていきましょう。
KAMISEYAPARKの詳細については、横浜の新テーマパークKAMISEYA PARKの最寄り駅は新駅!?の記事を参考にしてください。
共通点①横浜辺境の地
横浜ドリームランドの立地条件は決していいものではありませんでした。
横浜市戸塚区ではありますが、駅から遠い場所であり、都心や市内からのアクセスはかなり悪いです。
そして、KAMISEYA PARKは横浜市瀬谷区と旭区の敷地に作られる予定です。
この辺りは横浜市中心部からは遠く、緑が多く残る豊かな土地。
相鉄線の瀬谷駅から園へのアクセスは今のところバスのみ。
同じく、都心や市内からのアクセスはかなり悪いです。
共通点②専用路線の開発
横浜ドリームランドは、駅チカではなかったので、大船駅から園までの道のりを結ぶ、モノレールの新路線ドリームランド線が作られました。
しかし不具合により、1年ばかりで運休に追い込まれます。
実は、KAMISEYA PARKも駅チカではないので、最寄り駅からの交通手段が車やバスに限られます。
そこで、施設オープンまでに、最寄り駅と園を結ぶ新路線の開発が計画されているのです。
「上瀬谷ライン(仮)」は、新交通システム (AGT)で2026年に完成するとみられています。
この上瀬谷ラインの構想から、ドリームランドモノレールを思い出した人が多いようです。
共通点③純国産のテーマパーク
横浜ドリームランドもKAMISEYA PARKも純国産のテーマパークです。
やはりテーマパークというと、ディズニーランドやユニバーサルスタジオなどが強いですね。
KAMISEYA PARKは、日本の漫画やゲームをテーマとしたテーマパークを作ると発表、何をテーマにするのかが大変注目されています。
先日発表されたKAMISEYA PARKの来場見込みは年間約 1,200万人、ディズニーやユニバに匹敵する数です。
今日本で人気のテーマパークはどのくらいの来場者数がいるのかは、以下の通りです。
(国産)
- ハウステンボス 約290万人
- 鈴鹿サーキット 約200万人
- よみうりランド 約190万人
(外資)
- 東京ディズニーランド 約1650万人
- ユニバーサル・スタジオジャパン 約1450万人
外資と国産のテーマパークでは、全く来場者数が違いますね。
目標の来場者数を集められたら、国内テーマパークとしては最多の人数になりそうです。
まとめ 横浜ドリームランドとKAMISEYA PARKの共通点は立地の悪さ!
横浜ドリームランドが潰れた理由と上瀬谷パークとの共通点を探してみました。
横浜ドリームランドが開園した時のコンセプトが似ており、立地条件も悪いことから、ドリームランドの二の舞になってしまうのではないかと心配する声があがっています。
立地条件については、新路線や既存路線の直通運転など、開発が進んで利便性が高まれば、ドリームランドのようになる可能性は低いでしょう。
一方で、「横浜ドリームランドの再来!」とかつてのテーマパークを懐かしみ、復活を期待する声もあります。
今後の開発に期待しましょう!!