2024年1月2日に起きた、羽田空港でのJALと海上保安庁の航空機が衝突して炎上した事故で、JALの貨物室に預けられていたペットは救出できず、命を落としていたことがわかりました。
この報道を受けて、たくさんの芸能人が「ペットの貨物扱いを止めよう!」「ペットを客室に同乗させよう!」と声をあげ、大論争になりました。
2024年2月16日、JALが羽田事故を受けてペット同乗を検討すると発表し、再び議論されています。
失われた動物の命は本当に残念ですが、機内同乗にしたら全て解決するというわけではありません。
この記事では、羽田事故によるペット機内同乗の流れに異議を唱えてた芸能人の声を紹介します。
ペット機内同乗は解決策じゃない!有名人5人の声を紹介!
炎上したJAL機には2匹のペットが預けられていましたが、貨物室の荷物およびペットを救出することはできませんでした。
日本ではほとんどの航空会社がペットを貨物扱いにして、飼い主と離れて貨物室に預けられます。
機内に同乗していたら助けられたのでは?という思いから、「ペットを機内同乗に!」という声が大きくなっていますが、果たしてそれで全て解決するのでしょうか?
それでは、ペット同乗派に異議を唱える芸能人の声を見てみましょう。
倉田真由美
漫画家の倉田真由美さんは、羽田衝突事故をきっかけとするペット論争に対して、X(旧Twitter)で自分の意見を投稿しました。
倉田さんは動物好きですが、機内同乗に反対意見です。
- 飛行機の客室にペットを!は無茶
- アレルギー、動物嫌いの人にとっては耐え難い苦痛
- 人間を優先するのは当たり前
この投稿にはたくさんのコメントがついています。
よく言ってくれました!
動物嫌いじゃないけどアレルギーが酷いので密閉された空間ではきついです。
可愛いのはわかるけど、こういう人もいることに思いを馳せて欲しい。
「建前だけではなく、本音でも公の場で人間を優先するのは当たり前のことだ」と思いますが・・・。
動物にも過酷だよね…
船とか電車とか車とか…海外ならともかく国内なら他の手段の方が…
あの気圧の変化は人間だってキツいし、離着陸では赤ちゃん以上に大騒ぎするかもしれない
ペット同乗に反対した時に「冷たい人」のレッテルを貼るのは違うんですよね
我が家もペットと暮らした経験があり家族同然、我が子同然と思うのはわかる
ただし、それが世間のスタンダードではない
倉田さんのいうように、全ての飛行機がペット同乗可になってしまったら、動物嫌いやアレルギーの人は困ってしまうかもしれません。
スターフライヤーは(一部ペットの)機内同乗可なので、機内同乗自体は全く不可能というわけではないのです。
フィフィ
フィフィさんもペット論争に関して、X(旧Twitter)で意見を発信しました。
- ペットを機内に乗せること自体がストレス
- 遠方に同伴させるのを諦める覚悟も必要
コメントの一部を紹介します。
ペットは飛行機に拘っていませんからね 飛行機に拘っているのは人間ですもんね…
あたしも動物は大好きだからこそ
「一緒で暮らす上での様々な制約」
をちゃんと理解して受け入れる事こそが「責任」であり本当の「愛情」だと思ってる
ペットとずっと一緒にいたいなら飛行機に乗らない方がいい
それがペットにとっても幸せ
フィフィさんは、ペットの立場になって考えられていますね。
確かに、「貨物室か客室か」ではなく、飛行機に乗せないというのは、最初に考えたい選択肢です。
ペットのことを一番に考えるなら、やむを得ない事情以外は、飛行機に乗せないのが一番ですね。
なお、タレントの濱松恵さんも同じ意見で、「そもそも飛行機などの長時間の外出に言葉が喋れない&荷物扱いされるペットを連れていくべきじゃない」と主張しています。
松嶋初音
松嶋初音さんも、X(旧Twitter)で持論を展開しています。
- 貨物扱いが悪いのではない
- 飛行機を選択肢から外すべき
- アレルギーがある人も当たり前にいる
- 貨物扱い禁止の署名活動はエゴ
この意見に対してのコメントを紹介します。
本当そう思います。
やっと出てきてくれた、このしっかりした考えの方。
ペット好きって自己中多いのかなって思ってしまう…。
自分視点だけじゃなくて、物事を俯瞰で見られる冷静さと知識は必要だなと思います。
確かにペットを連れていきたいなら、負担のかかる飛行機移動は避けるべきだよね…
「炎上目当て」「売名行為」などと心無いコメントもありますが、ほとんどが肯定的なコメントです。
論点は貨物扱いかどうかではない!というのは、的確な指摘ではないでしょうか。
橋下徹氏
橋下徹氏さんも、ペット問題に反応して、X(旧Twitter)を更新しました。
- 重要なポイントは一緒に逃げられるか
- 機内同乗でも緊急時は一緒に逃げられない
橋本さんは機内同乗反対とは言っていませんが、機内同乗すればすべてが解決するような流れに異議を唱えています。
のちの投稿でも、スターフライヤーの規約に「緊急時の酸素サービスはペットにはご利用いただけません。また脱出の際にはペットは機内に置いて行かなくてはなりません」と記されていることをあげて、「ここを覚悟してのペット同伴すべき」と主張しています。
たくさんの方が賛同意見や機内同乗による混乱を心配したコメントをしています。
結局は人間とは違いますという点をしっかりアピールしないと、後で大惨事になりますね
実際の事故の時は、「置いてける訳無いだろ!」って怒声が飛ぶだけならましで、大概がケージから出しちゃうでしょうね。(今回の件だと確実に死ぬだけなので)
選択肢が増えるのはいいことかも知れませんね。
逆に、スターフライヤーを敬遠する人も増えそうですが。
高知東生
俳優の高知東生さんも、X(旧Twitter)でペット問題についての持論を展開しました。
- 客席にペットを持ち込み可は難しい
- アレルギーがある人もいる
- 鳴き声や臭いの問題もある
- 非常時には置いていかなければならない
動物好きだけど、機内同乗には懐疑的な意見ですね。
コメントも同調したものが多いです。
「ペットは家族」と軽く皆さん言いますけど、難しい問題ですよね。考えれば考えるほど、どうしてもペットと人間の命を比べなきゃいけなくなります…
この当たり前の結論にたどり着かない人がいるのか理解できないんだよな
あなたにとっては家族かもしれないけど他の人にとってはただのものだからね
橋本さんと同じように、非常時に置いていかなければならないということもにも触れています。
一つの結果で逆ブレすれば解決するわけではないというのはごもっともです。
機内持ち込みでは解決しない理由は3つ!
著名人を筆頭に、ペットの貨物扱いを止めて、機内同乗にしよう!という問題提起がされていますが、本当にそれで全て解決するのでしょうか?
答えはノーです。
羽田衝突事故で救えなかったペットの命のために起こった話なのに、少々論点がずれてしまっている印象です。
その理由3つを見ていきましょう。
機内同乗しても緊急時は助けられない
一番の理由はこれに尽きます。
飼い主の顔が見えない貨物室より、飼い主の足元にいる方がペットにとっても、飼い主にとっても安心でしょう。
でも、これでは飛行機事故のような緊急事態に、ペットを救うことはできないんです。
緊急時は人命優先、脱出の妨げになる障害は取り除かなければいけません。
ペットも大切な命なのに障害だなんて!と思う方もいるかもしれませんが、今回の現場でもみんなが手荷物などは置いて逃げたから全員が助かったんですよね。
もし一人でも亡くなってたら、このような論争は出来なかったと思います。
緊急時に一緒に逃げられないことをわかった上で、それでも飛行機に乗せるべきかを考える必要があります。
ペットにとって飛行機搭乗はストレス
どうしても、ペットと飛行機に乗って出かけなければならない状況って、そんなに多くはないはず。
普通の旅行や帰省なら、飛行機移動以外の選択肢を検討するか、ペットホテルに預けることも選択肢となるはずです。
飛行機に乗ることで気圧や気温の変化などで、人間も体調を壊したりしますよね。
環境の変化により、かなりのストレスがかかることは簡単に想像できます。
事故以外でも飛行機搭乗によりペットの死亡例は何件もありますし、預けるならそれなりの覚悟が必要です。
結局人と天秤にかけることになる
ペットと人を完全に平等に扱うのは難しいです。
知らない他人より、自分のペットの方が大事!という意見もあるでしょう。
それでは、命は平等といいつつ、結局人間とペットを天秤にかけていますよね。
乗客には動物嫌いやアレルギーを持っている方がいるでしょうから、その方々へも配慮すべきですし、緊急時にはペットを助けたことで、助からない人間が出るかもしれない。
人は助けられなかったけど、ペットが助かったからよかったね!とはならないでしょう。
ペットの扱いを人間と平等にすれば、解決するわけではないんです。
まとめ ペット機内同乗しても緊急時に命は救えない!
ペット貨物扱い反対の話題について、複数の有名人が発言していますが、論点はそこではないのです。
機内同乗にしたとしても、緊急時は一緒に逃げられないので、ペットの命を救うことはできません。
これは保安上の理由で、国際基準に則って決められていますから、すぐに対応が変わることはなさそうです。
ペットにとって、飛行機での長旅はストレスになることも配慮すべき問題です。
環境変化による死亡事故も起きているので、離れるのは心配だから、一緒に飛行機に乗ろう!というのはリスクが大きすぎます。
出来るならば、ペットホテルや他の交通手段を検討したいものです。
今回の話題をきっかけに、今後ペットの扱いが変わっていく可能性は大いにあります。
とにかく今は、現状のルールを受け止めた上で、飼い主としてペットの命を守るためにどう行動すべきか、個々に考えることが大事ですね。